ケアマネージャーは介護業界には欠かせない、介護のプロフェッショナルです。2000年に誕生して以降、20年以上が経った現在、介護業界にとって重要な資格の1つとなっています。今回は、そんな介護のプロであるケアマネージャーの資格について詳しく解説していきます。
ケアマネージャーとはどんなもの?
ケアマネージャーの資格を取ると、介護に関する重要な仕事を行うことができるようになります。ヘルパーのように、高齢者や障害のある方の身体的な介護をすることもありますが、介護に必要な計画書を作成し、組織的にサポートするための仕事を行うのです。
ケアマネージャーはケアプランを作成しつつ、要支援・要介護者をサポートしていきます。ケアプランとは、介護サービスを利用する方が自立するためにはどういった支援を受ければいいかを考えて作った計画表のことです。介護が必要な方は自立した生活を送るために、作成したケアプランに沿って介護サービスを利用します。
勤務する場所によって業務内容も違ってくる
ケアプランの作成がケアマネージャーの主な業務ではあるものの、勤務する施設によって業務内容もそれぞれ異なってきます。介護施設で介護される方がいる一方、自宅で介護サービスを受ける方も大勢いるのです。そのためケアマネージャーとして働く場合、介護施設で働くのか、それとも居宅介護支援事業所で働くのかを決めなければなりません。
介護施設のケアマネージャーにおいては、利用者様のケアプランを作成しつつ、介護業務を行っていきます。このほかにも、電話応対などの事務業務もあるでしょう。
一方、居宅介護支援事業所で働くケアマネージャーは、介護を受ける方のご自宅まで伺うことがあります。また、近隣の病院や診療所などと連携するなど、幅広い業務を行うことがあります。
ケアマネージャーはどんな人がなれる?
ケアマネージャーの資格を取りたいと思っても、すべての方がすぐにケアマネージャーの試験を受けられるわけではありません。ケアマネージャーの受験資格を得るためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
受験資格
ケアマネージャーの受験資格を得るためには、国家資格が必要になります。具体的に、医師免許・歯科医師免許・薬剤師・看護師・歯科衛生士といった国家資格が必要になります。また、5年以上かつ900日以上の実績がなければケアマネージャーの受験資格は得られません。
仮に看護師資格を持っていたとしても、看護師として5年間働いていなければ、ケアマネージャーの受験資格を得ることはできません。看護師資格を取得するためには専門学校に3年間通う必要があるため、ケアマネージャーになるためには最低でも8年もの時間がかかることになります。
国家資格保有者以外でもケアマネージャーの資格は得られる
また、国家資格保有者以外でもケアマネージャーの受験資格を得られます。介護老人福祉施設や地域密着型介護老人福祉施設といった介護施設で、生活相談員として5年以上かつ900日以上の勤務経験があれば、ケアマネージャーの受験資格を得ることができるのです。同様に、支援相談員や相談支援専門員に関しても、5年以上かつ900日以上勤務していれば受験資格を得ることが可能です。
このように、誰でも簡単にケアマネージャーになれるわけではありません。勤務経験、国家試験保有といった条件をクリアすることによって、ケアマネージャーの受験資格を得ることができるのです。
ケアマネージャーの資格を持つメリット
看護師や理学療法士といった国家資格を持ち、さらにケアマネージャーの資格も持っている方は決して少なくありません。1つの資格だけでも十分に働けそうですが、ケアマネージャーの資格を持つことでさまざまなメリットを得ることができます。
ケアマネージャーに資格があれば、まず待遇面で優遇されます。ケアマネージャーになることで、資格手当として給料のアップが見込めるでしょう。
また、看護師とケアマネージャーの2つの資格を有していれば、訪問看護としての仕事もでき、より専門的な介護の仕事ができるようになります。ケアマネージャーの資格を得ることで、さまざまな分野で活躍できる人材になれるのです。
まとめ
介護サービスを利用される方にとって最適なケアプランを作成するケアマネージャーは介護のプロです。ケアマネージャーがいることで、円滑な介護サービスを提供することができます。
ケアマネージャーの資格を得るためには国家資格が必要になります。さらに5年以上かつ900日以上の実務経験が必要であり、誰も気軽に受験できるものではありません。だからこそ、介護業界で重宝されるとても重要な資格なのです。
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